Download Hokuriku way of the remembrance and The man is hard Sado love story - GAKUJI TANIE | ePub Online

青い空に、白い雲。おだやかな、おだやかな時間が流れる。 －北陸路の追想。真夏の海へ、降り立った駅は若狭・高浜。そこで、葉二は初めて会った若者三人組と行動を共にすることになる。親切な駅前の食堂の主人に手配してもらった民宿に到着すると、早速四人で探検隊の如く施設の中をあちこち覗き回ったり、それに飽きるとトランプ遊びに興じたりした。夜になると、葉二は一人砂浜に出た。恋がうまくいかず一区切りつけようと思って、旅に出てきたのである。砂浜で海からのやわらかな風を受け、恋の痛手を癒していると、三人組の一番年下の高校生の修（シュウ）が追っかけて来た。二人はしばらく並んで歩いた。 「これからどこへ？」という修の質問に、「北の方に向かおうと思っている。お金と相談して、アルバイトでもしながらしばらく旅を続けるつもり」と葉二。 「いいなぁ。オレも追いていきたいなぁ